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2019/02/05 13:15

海外で高い評価を得るための映像制作のポイント 後編

翻訳した内容をそのまま映像制作に使うのでは伝わらない?海外でソーシャルシェアを獲得するには、言葉だけでなくコンセプト、構成だけではなく、デザインやスピードまでをチューニングすることが重要です。

向島 湊(むこうじま みなと)

Minato Mukojima

米国ニューヨーク州立大学芸術学部卒。東京、ニューヨーク、ロサンゼルス、中国を拠点に現地のベンダーと協力して日本企業の海外広告プロモーション、PRブランディング、海外マーケティングの分析、戦略等の一貫した設計に携わる。日系・外資系大手企業のPMO、コンサルタントを歴任。

1. デザインの好みはリージョンの数だけある

東京で効果のある広告デザインと大阪で効果のある広告デザインが異なるように、グローバルで発信する動画制作もマーケットをよく想定した広告デザインが必要になります。海外マーケティングを長年経験するグローバル企業などでは、ブランドの一貫性やガバナンスを保持しながら、ローカルごとの特色を活かしているケースが多くあります。

世界の国の数は195カ国あると言われています。しかし195カ国のそれぞれの特色やデザインの好みをおさえて映像制作をしなければならないということではありません。北米であればアメリカ、カナダ、欧州であれば、ドイツ、フランス、イタリアなど主要とするマーケットのトレンドや趣向性を理解していればある程度カバーすることができます。このことをリージョン(地域)と言い、大きく北米、グレーターチャイナ、欧州、中東北アフリカ、南米、インド、日韓など7つのリージョンに分けることができます。

動画広告がターゲットとする市場をあらかじめおさえておけば、その周辺の国を含めたリージョン全てをカバーすることができます。とりわけリージョンの中で主要となる国のマーケットを主要な広告市場とすることがよいでしょう。グローバルで動画マーケティングを実施する際にはまずターゲットリージョンとリージョン内で文化的に大きな影響力をもつ主要国の2つをリサーチするようにしましょう。

2. リージョンを分けずにひとくくりに海外向けの動画とする場合

海外に向けた動画マーケティングを実施する場合、リージョンごとにチューニングすることが重要ですが、予算や料金、そして体制や人的リソースの場合でそれがかなわないこともあります。その場合は「国内向け」「海外向け」などとわかりやすく2パターンつくることになります。

国内向け動画制作と海外向け動画制作の一番の違いは何でしょうか。それは日本語と外国語の違いといった表面的なことに加え、日本特有の文化コミュニケーションの有無があります。例えば日本には傾聴の文化が浸透しているので、比較的ゆったりと進行する説明が好まれる傾向にありますが、海外は真逆です。傾聴の文化がない海外向けに動画制作をする場合、スピードを速めて簡潔に流れるとより好まれます。

海外向けの動画制作のポイントは他にもありますが、ひとまずは基本となる、翻訳のチューニング、構成とコンセプトの再考、そしてリージョンごとの特性を理解したテイストの3つをおさえるようにして下さい。より多くの外国人にソーシャルで共有されたり、好意的に視聴してもらえることでしょう。海外で高い評価を得るための映像制作のポイント 前編と後編をお伝えしましたがいかがでしたでしょうか。

3. 最後に

海外マーケットにささる動画をつくろう。前編と後編に分けてお伝えしてきました。ネイティブによるスピード翻訳、リージョンごとのチューニングや海外マーケットにささる映像制作は、映像制作REXにご相談下さい。

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