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エーフォース編集部

いま、地球上にはさまざまなゴミや廃棄物が広がっています。自然の浄化作用によって十分に処理できるレベル超え、自然環境を汚染し、生態系を破壊するだけはありません。温暖化や放射能は、未来の地球の生活環境に大きく影響する可能性があります。

株式会社エーフォース(A FORCE Corporation)は瀬戸内海の産業廃棄物処理と自然保護を行う。
NPO法人瀬戸内オリーブ基金のオフィシャル協賛会員です。

ー海洋ゴミの80%はプラスチック

日本では近年全国的に長く暑い夏が続いています。今回は私たちにとって身近な海のごみについて話していきます。 海の表層,海岸,海底で見られるごみのうち、80%以上がプラスチックごみであり、そのほとんどが使い捨てプラスチック容器です。われわれがよく想像するプラスチックだけではなく、プラスチックの袋(ポリ袋),釣り糸,アクセサリー、バッグ、服、タバコの吸い殻など様々なものがあります。(例えばタバコのフィルターは,セルロースアセテート(アセチルセルロース)という合成ポリマーでできています。1種のプラスチックです。)
また、プラスチックは長い時間形を変えない人口化学物質です。米国海洋大気庁(NOAA)によれば,「ほぼ永続的に固い状態を保持する物質であり,人間によって製造または加工されたもので,それが直接的にせよ間接的にせよ,故意であろうとなかろうと,海に処分または放棄されたもの」と定義されています。プラスチックを投棄すれば、それは人間の手で回収しない限りは地球上の自然にゴミとして残ることになります。

海に広がる微細化するプラスチック

海中、海の表層、そして海岸のプラスチックゴミは紫外線や高温、そして物理的衝撃などでプラスチックは小さい破片化していきます。そうなると回収が困難になるばかりか、生物による誤飲・誤食の問題が生じます。特に5mm以下のプラスチックであるマイクロプラスチックになると、いわしやサバなどの小型の魚でも食べられるサイズになってしまうため、生態系や食物連鎖に与える影響は大きくなってしまいます。
NHKのテレビ番組内の調査では、東京湾のイワシを調べると、64匹中49匹から平均3個のマイクロプラスチックが見つかりました。多くのプラスチックが食物連鎖を通じて、やがて私たちの食卓へと運ばれていると想像することができます。実はビーチで見るゴミは、不法にゴミを投棄する観光客だけが原因ではありません。海岸に打ち寄せられたゴミは、川に投棄され海に流れ着いたもの、大雨などによって移動したもの、また海流によって遠くから運ばれてきたものなど様々あります。 まずは河川地域のゴミ投棄をやめることが大事です。他にも詰め替えの容器を使うことやリサイクルなどをして、プラスチックの新しい生産を減らすことも欠かせません。まず新しいゴミを生まない、そして出てしまったらそれを川に捨てないという気持ちを持ってください。それらが行き着いた海ゴミの処理はあくまで最終手段です。

瀬戸内オリーブ基金

瀬戸内の美しい自然を守ること、再生することを目的に建築家の安藤忠雄氏が発起人となって設立された、海洋廃棄物の処理を行う団体です。

グローバルな視点で見た海洋ごみ

海流の流れから、アジアで発生したゴミは日本に流れ着きやすく、また日本で発生したゴミはハワイやアメリカの西海岸に流れ着くと考えられています。海が世界をつなげていることを考えると、世界の海洋ごみは私たちの問題でありその逆も成立します。ビーチのゴミという単一的視点ではなく、地球の海洋全体として大きな視点で協力し合う必要があるのです。
世界的にみて海洋汚染レベルが高いと言われているのが北太平洋地域で、1000トン程度のプラスチック(数にしておよそ1兆個位)の海洋ごみがあると考えられています。アメリカでは年間のプラスチックごみ排出量のうちのおよそ10%~20%程度しかリサイクルされていないので、驚く数値ではありません。先進国全体として総排出量を抑止しあうだけでなく、排出されたプラスチックゴミの処理方法や浄化方法についても協議することが必要です。